2020年6月25日 6月定例会における代表質問

2020年07月02日

1 避難所における新型コロナウイルス感染症対策の強化について

 

災害時の避難所において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、マスクや消毒液等の衛生資材の確保が必要と考えるが、県はどのように取り組むのか。また、新型コロナウイルス感染症を考慮した避難所運営に関して、県は市町村に対してどのように支援しようと考えているのか。

 

(知事答弁)

災害時の避難所におきましては、避難される住民誰もが健康を維持しつつ、安心して過ごせる環境の確保が重要でございます。

避難所は、市町村が開設・運営することとなっておりますが、県では、市町村からの要請に備えまして、食料や飲料水、生活必需品などの物資を、県文化会館など5カ所に分散して備蓄保管しております。

また現在、避難所における新型コロナウイルス感染症対策の必要性が高まっておりますので、今議会に関連予算を提案させていただき、新たにマスク、消毒液、飛沫感染を防ぐための間仕切りや段ボールベッドなどの物資について、国の交付金も活用しながら調達を進め、備蓄を充実していくこととしております。

さらに、避難所運営における新型コロナウイルス感染症対策についての詳細な留意事項や運営手順などを、「新型コロナウイルス感染症に備えた避難所運営に係るガイドライン」としてとりまとめ、先般、市町村への周知を図ったところでございます。

山中議員の陳情書も、これに関連したものだと、経緯としては認識しております。

このガイドラインでは、避難所には多くの人が集まり、いわゆる「3密」の状態になりやすいことから、世帯同士が距離を保つレイアウトの検討、避難者の健康チェックの方法、市町村と保健所との役割分担など、感染予防と感染拡大防止を徹底するための実践的な手法を例示したところでございます。

今後とも、避難所における感染症対策を徹底するため、ガイドラインの随時の見直しや必要な物資等の確保など、市町村における適切な避難所運営を支援してまいりたいと思っております。

 

〈更問〉

災害発生時における県の備蓄物資の配布について、どのように想定されているのか。

(知事答弁)

先ほど、備蓄についてお答え申し上げました。

いざというときに、どこが襲われるかわかりませんので、配布ということが必要な行動になります。

災害発生時には、被災市町村からの要請を受けて、必要な物資を速やかに提供する役目が県にあると思っております。

県が独自でするよりも、奈良県倉庫協会、奈良県トラック協会と協定を締結いたしまして、分配・輸送体制を構築する手法でございます。

また、トラック協会、倉庫協会の方とは、平成29年度から年1回、図上訓練を行っており、特にトラックや宅配の方は場所を熟知されておりますので、そのような方の能力を活用したいと思います。

また、備蓄だけでかばいきれない場合におきましては、日本の物流物資のネットワークでございます、コンビニ、スーパー、食品製造業者などの方の協力を仰ぐ必要もあろうかと思いますが、県では33社の事業者と協定を締結して、災害時に必要な物資を、民間から直接配布してもらう仕組みを構築しております。

このたびの医療関係の物資でも、民間の人の調達配布が大変役に立ちましたので、災害時の避難所の生活必需物資についても同様のことを考えております。

 

 

2 新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた県職員の働き方について

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、県職員の働き方をどのように見直してきたのか。また、今後、県庁版働き方改革の取組にどのように活かしていくのか。

 

(知事答弁)

県職員の働き方については、新型コロナウイルス感染症の感染状況の推移に応じ、これまで、いろいろな取組を行ってまいりました。

まず、今年2月から3月には、感染予防の観点から、通勤混雑を回避するため、時差出勤を奨励しました。

その後、4月に本県にも緊急事態宣言が出された後は、新型コロナウイルス感染症対策業務について、県職員の総力戦との意識を持って、職場での感染予防対策を徹底しつつ、適時に人員を投入し、体制強化を図りました。

コロナ対策以外の業務については、複数班によるローテーションの実施や、在宅勤務の活用、不急の業務の縮小等により、出勤者数の縮減に取り組みました。

これらの取組は、新型コロナウイルス感染症の拡大という急迫した状況に応じたものでしたが、これを機に、多くの職員が時差出勤や在宅勤務を経験したことにより、多様で柔軟な働き方への機運も生まれてきたものと考えています。

在宅勤務等に取り組む中で各職員が感じた改善点等は、今後「県庁版働き方改革」をさらに進めていく上での有用な知見になると考えます。

働き方改革の目的は、基本的に職員がやりがいを持っていきいきと働くことができ、能力を最大限発揮できる職場環境を実現することにあります。

働き方改革の要点は3つあります。「時間管理」、「業務管理及び業務改善」、「健康管理」を三本柱とし、超過勤務の縮減、効率的な業務運営やメンタルヘルス対策等に取り組んでまいりました。

これに加え、今般の新型コロナウイルス感染症の経験により、「多様で柔軟な働き方」の視点も併せ、働き方改革を充実してまいりたいと思います。

テレワークのような在宅勤務、デジタル化というのも一つの要素となろうかと思っています。そのようなことも併せて勉強したいと思います。

 

 

3 オンライン診療の活用について

 

奈良県におけるオンライン診療の現状と、オンライン診療の活用に対してどのように考えているのか、伺いたい。

 

(知事答弁)

診察は、対面による診察が原則でしたが、初診からオンライン診療も可能になりました。

対面による通常の診療と異なり、血液検査やレントゲン撮影などを受けることができず、医師は画像や音声からの情報で診察することになり、正確な診断には限界があるといえます。そのため、病状に応じて、オンライン診療と対面診療を組み合わせて利用することが望ましいといわれています。

今年の4月10日より、院内感染を含む感染拡大を防止する観点から、初診も含めて診療報酬上、評価されるようになりました。県内では200を超える医療機関において利用できるようになったところです。

新型コロナウイルスの感染が拡大する状況では、オンライン診療は人と人とが接触する機会を減らし、感染を防止する側面から、一定程度、有用であると考えています。これも新しい生活様式に基づく変化になると思います。

オンライン診療の利用を希望する者が、サービスを提供している医療機関を探すことができるよう、医療機関のリストを県ホームページで情報提供していきます。また、オンライン診療の利用方法について周知してまいります。

こうしたオンライン診療が拡大し、過疎地や居宅でのオンライン診療の活用につながることを期待しています。

 

 

 

 

4 観光需要の喚起について

 

新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ観光需要を喚起するため、県はどのように取り組むのか。また、新型コロナウイルス感染症が収束した後には、どのように観光需要の喚起に取り組むのか。

 

観光局長答弁)

観光は、本県経済において大きな役割を担っており、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ本県経済を再活性化させるためには、観光産業の回復が極めて重要であると認識しています。

この認識のもと、感染症の再拡大を防止する観点も踏まえ、まずは身近な需要を掘り起こす観光振興から始めたいと考えています。

具体的には、奈良県民が、県内の宿泊施設を利用する際、料金を最大7割程度割り引くキャンペーンを実施することにより、観光需要を強力に喚起してまいります。

あわせて、奈良の魅力を再発見し、三密回避や疫病平癒など新たな生活様式を意識しながら、県内周遊を促す商品造成にも取り組みます。

これらの取組により、宿泊施設の経営改善につなげていくことはもとより、将来に向け、奈良の魅力を再発見していただき新たな観光客を掘り起こすことや、利用者のコメントや評価をフィードバックして、宿泊施設の質の向上につなげていくことも目指します。

その後は、感染症の収束状況を見ながら、誘客のターゲットを県内から、関西や西日本などのエリア、続いて、首都圏をはじめ全国各地、更には海外というように、段階的に対象を広げていきたいと考えています。

これらの取組により、観光需要を喚起し、観光産業の回復を図って参ります。

 

 

5 GIGAスクール構想について

 

GIGAスクール構想の実現に向けた取組の進捗状況はどうか。また、今後、早期実現に向けどのように取り組んでいくのか。

 

教育長答弁)

「GIGAスクール構想の実現」に向けては、まず、児童生徒の1人1台端末の整備が必要となります。県立学校につきましては、青翔中学校及び特別支援学校小学部・中学部の児童生徒の1人1台端末の整備を国費を活用し、今回の補正予算で計上をさせていただいております。

また、県立高等学校及び特別支援学校高等部につきましては、今回の在宅教育において活用したスマートフォンなどを、教員の指導の下で、学校でも活用することにより、スムーズに遠隔教育が実施できるよう、取り組んでまいります。今後県立学校ではBYOD、つまり個人の端末を学校に持ち込むことを基本としたいと考えております。

一方、市町村における児童生徒の1人1台端末の整備につきましては、奈良県全域で共同調達に向けまして、県教育委員会が中心的な役割を果たしております。県教育委員会では県内全市町村が参加する「奈良県域GIGAスクール構想推進協議会」を立ち上げ、市町村分を合計致しますと、約95,000台の端末の共同調達に向け、最終調整を行っております。スケールメリットを生かした、より良い端末・環境を児童生徒に届けられるよう、取り組んでまいります。

また、1人1台、授業で端末を活用するためには、校内の通信速度を高速にする必要がございます。現在、整備済みの市町村を除く全市町村及び県立学校において、今年度内に整備を完了すべく準備を進めております。

「GIGAスクール構想」を早期に実現をし、ICTの活用により児童生徒1人1人の能力や適性に応じた教育を促進してまいります。

 

(要望)

最後に「家賃支援給付金」に対する要望を申し上げます。去る6月12日に成立した2020年度第二次補正予算の大きな柱として、我が党が強く訴えきた家賃支援があります。コロナ禍の影響を受けて、売り上げが激減する企業や個人事業主が、事業を継続する上で、真っ先に表面化する問題が必要経費です。特に、事業者が支払う経費の中でも大きな負担となっているのが家賃や人件費などであります。現実、私どもの所にも多くの事業主の方から、人件費については雇用調整助成金等の活用が出来るが、家賃については、支援策が無いことから、どうにかして欲しいと言った声が届いております。

国においては、新型コロナウイルスの感染拡大で、売り上げが激減した法人に対し、半年間で最大600万円、個人事業主に対しては、同じく半年間で最大300万円の補助をする「家賃支援給付金」が創設されます。又、自治体向けには「地方創生臨時交付金」を活用し、地域の実情に応じて柔軟に支援できる財政措置を講じており、事業継続と雇用維持を強力に下支えするようされております。是非とも「地方創生臨時交付金」を活用し、国の「家賃支援給付金」に上乗せして、支援を行うよう強く要望申し上げます。